松崎雄一郎(産総研)

分岐型量子アニーリングによるスピン1粒子間の多体エンタングルメントの生成

近年、量子アニーリングの代替メカニズムとして、スピン-1粒子を用いた、分岐に基づく量子アニーリングが提案されている。本講演では、分岐型の量子アニーリングを用いて、スピン-1粒子間に「GHZ状態」と呼ばれる多体エンタングルメントを生成する方式を提案する。スピン-1粒子をマイクロ波で外部駆動しながら、マイクロ波の強度と離調を緩やかに変化させる。すると、スピン-1粒子間の双極子-双極子相互作用のおかげで、GHZ状態を準備することができることを示した。さらに、ダイヤモンドの窒素空孔中心を用いた本方式の実装の可能性についても議論する。