辰村光介(東芝)

シミュレーテッド分岐マシンのリアルタイムシステムへの応用-金融・車載の事例-

分岐現象に基づく断熱量子計算の研究から誕生したシミュレーテッド分岐(SB)アルゴリズムは、二次離散最適化のためのヒューリスティックであり、現代FPGA(Field-programmable gate array)アーキテクチャにも適合する、高い計算並列度を有することを特長とする。SBアルゴリズムの並列処理回路モジュールを他の機能モジュールと混載することによって、ミリ秒程度以下の応答レイテンシが要求される高速リアルタイムシステムにおいて、二次離散最適化に基づく高度な判断を実行することが可能となる。本講演では、金融と車載での事例を挙げ、そのようなシステムについて議論する。