宮崎涼二(NEC)

LHZ方式量子アニーリングのための超伝導量子回路の理論

量子アニーリングにおいては、解きたい問題をイジング模型で表すが、そのイジング模型のグラフ構造は平面的でないことが多い。それを物理量子ビットのネットワーク上でどのように表現するかは重要な課題である。LHZ方式と呼ばれる表現方法では、物理量子ビットの近接相互作用のみで、イジング模型を表現することができる。ただし、その物理量子ビットの近接相互作用は多体相互作用である必要があり、ここにLHZ方式の実装の困難がある。本講演では、LHZ方式の量子アニーリングを超伝導量子回路で実現するための基本的な回路構造とその理論的解析を報告する。特に、多体相互作用をどのように実現するかについて説明する。